シュテファン・ツヴァイク 著/山下肇/山下萬里 訳
この男、陰謀好きにつき――フランス革命から帝政、さらに復古王政へ。この激動期に現れた「完全なマキアヴェリスト」ジョゼフ・フーシェ(一七五九―一八二〇)。ある時はギロチンよりも効率的な方法で反動者を殺戮し、ある時は秘密警察を駆使し、ナポレオンをも心理的に追いつめる。陰謀と変節と裏切りの限りを尽くして生き抜いた政治的人間の生態を浮き彫りにする本格評伝。『マリー・アントワネット』と並ぶ著者の代表作。改訳版。目次第1章 売りだすまで 1759―1793年第2章 「リヨンの虐殺者」 1793年第3章 ロベスピエールとのたたかい 1794年第4章 総裁政府と統領政府の大臣 1799―1802年第5章 皇帝の大臣 1804―1811年第6章 皇帝にたいするたたかい 1810年第7章 気のすすまない間奏曲 1810―1815年第8章 ナポレオンとの決戦 1815年 百日天下第9章 失脚と最期 1815―1820年