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殺し屋の息子

殺し屋の息子

永瀬隼介 著

お前があの男の息子なのか――? 刑事と極道が「平成の刀狩り」に封じた過去が、時を超えて牙を?く。元警視庁刑事の藤原は二十年前、新宿署時代に「平成の刀狩り」で大量の銃器を摘発する大功績を挙げるも、女性関係で失脚したまま定年を迎えた。雨の夜、池袋の不動産会社で強盗殺人が発生、金庫からは一億円の現金が奪われる。容疑者は刑期を終えたばかりの昇龍会幹部・明石。二十年前の功績は、すべてこの明石の提供によるものだった。事件後、藤原の前に現れたのはかつての不倫相手で現・公安部係長の橘。彼女は藤原に「明石を始末しろ」と告げる……。一方、六本木のギャングチーム「ゼウス」に所属する南部は、バイオ燃料の研究者やエンジェル投資家とチームを組み、ベンチャービジネスでの成功を夢見ていた。児童養護施設出身で天涯孤独の南部は、「ゼウス」から足を洗うために大金が必要であった。だがある日、南部の目の前に藤原と名乗る男が現れ、顔も知らない父親の話を始める。その瞬間、刑事と極道が封じたパンドラの箱が開き、裏社会に血の嵐が巻き起こる。なぜ警察は明石の命を狙うのか? そして明石の真の目的とは――?

書誌データ

  • 配信開始日2022/6/21
  • 判型中公eブックス
  • 希望小売価格1980円(10%税込)
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