波乱万丈な頼子第四十回

十章

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 二〇二五年、正月。
 莉々子はいそいそと、お節料理を並べている。
「はじめて作ったから、ちょっと見た目は悪いんだけど。味には自信があるんだ。なにしろ、ママのレシピを見ながら作ったから」
 テーブルに座るのは、藤村。
 莉々子と藤村がそういう関係になったのは、自然な成り行きだった。そして、その翌日から、莉々子の自宅で半同棲的な暮らしをしている。
「中曽根さんの旦那さんも亡くなって――」
 お節料理の前で、藤村がそんな無粋なことを言う。
 確かに、あのロックTシャツの中曽根慎太郎が亡くなった。暮れの十二月二十九日のことだ。
 奥さんが亡くなったのが八月。まるで、その後を追うかのように、亡くなった。
「重度の糖尿病だったみたいですね。食事を管理してくれる奥さんが亡くなって、それで悪化して、入院したのが九月」
 さらに末期がんがみつかり、緩和ケア病棟に移ったのが十二月のはじめ。
 そのとき、中曽根さんから明石先生に依頼があった。死後事務委任と遺言執行の依頼だ。
 遺言書には、隠し子たちに遺産を分けてくれ......とあった。やっぱり、隠し子がいたんだと。
 が、隠し子探しは難航した。中曽根さんは、認知もしていなければ、その手がかりも一切残さず、亡くなってしまったからだ。
 藤村がひとつの仮説を打ち出した。
 それは、あのアパートに集められた二人の頼子こそが中曽根さんの愛人で、柏木光太郎は隠し子の一人だったんではないか......という説だ。そこで、二人の頼子の戸籍を調べてみた。すると、久能頼子には離婚歴があり、柏木光太郎とは親子関係にあったことがわかった。柏木光太郎は前夫との間に儲けた子供らしかった。ちなみに、大塚頼子には結婚歴はなく、親族もない。いわゆる天涯孤独なおひとりさまだった。
 いずれにしても、この二人の頼子が中曽根慎太郎の愛人である証拠は公的資料からは見つからなかった。
「このままでは、遺産は、国庫に行くことになるんだろうな......」
 藤村が、タブレット片手に、愛用の手帳をめくっていく。
 ちょっと、藤村君。目の前にお節料理が並んでいるの、わかっている? ねえってば。
 しかし、藤村の耳にはまったく届いていないようだ。莉々子は呆れ返った。ほんと、この人、気になったことがあると、とことんのめり込む。寝食も忘れて。......でもまあ、そういうところも好きなんだけどね。と、ひとりときめいていると、
「あれ?」と、藤村がタブレットを引き寄せた。そして、物凄いスピードで、指を滑らせていく。そして、
「あああ、そういうことか!」
 と、難問クイズの答えを見出した小学生のように、大きく手を叩いた。
「どうしたの? 藤村君」
「ちょっと、これを見てください」
 藤村が差し出したタブレットには、大塚頼子の戸籍謄本が表示されている。
「これが、どうしたの?」
「この部分。これを見てください」
 藤村が置いた指の部分を見てみると、それは大塚頼子の父親の欄だった。「認知」とある。
「大塚頼子さんって、婚外子だったんですね。......うん?」
 認知した人の名前の欄には、「中曽根文造」という名前が見える。
「中曽根? まさか」
「中曽根さんの父親である可能性が高い。もっといえば......」
 言いながら、藤村が画面をスワイプする。現れたのは、久能頼子の戸籍謄本だ。
「こっちの頼子さんも、中曽根文造が認知しているんですよ!」
「えええええ! つまり、二人とも、隠し子ってこと?」
「あー、なんで、今まで気がつかなかったんだろう。こんな重要なことを! 中曽根慎太郎さんとの間に隠し子がいるかどうかにばかり目を奪われていた。でも、実際は、この二人の頼子じたいが、隠し子だったんですよ!」
「つまり、......どういうことなの?」
「僕、そもそも、ずっとひっかかっていたんですよ。なんで、"頼子"という名前の人が集められたのか。違ったんです。頼子という名前の人が集められたんじゃなくて、隠し子が集められたんですよ。もしかしたら、中曽根文造という人は、愛人に子供が生まれて、それが女の子だったら、"頼子"という名前をつけていたんじゃないでしょうか」
「そんな適当な......」
「そういう性格だったんでしょう。息子の中曽根慎太郎さんも、ちょっとアバウトな性格だったじゃないですか。......いずれにしても」
「いずれにしても?」
「中曽根文造の隠し子はもうひとりいる可能性がある」
「え? 誰?」
「気がつきませんでしたか? スナック・ノリカのママですよ!」
「は?」
「ドアのところに、カレーのお取り寄せの伝票がありましたよね? それに混じって、宅配便の伝票も置いてあったんですが、そこには『多奈下頼子』ってあったんです!」

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【波乱万丈】あるシニアの真実【頼子】

 ご無沙汰しています。いろいろとあって、更新ができませんでした。申し訳ありません。
 今日は、本当のことをお話ししようと思い、緊急でこの動画を撮影しています。
 その前に。皆様が気になっていることに触れておきましょうね。
『波乱万丈な頼子』はフェイクなのか。
 半分イエスで、半分ノーです。
 イエスというのは、動画に出演していた頼子たちは、みな、キャストという点です。つまり、架空でした。
 ノーというのは、波乱万丈な人生の内容は、ほぼ真実だということです。
 順を追って説明しましょう。
 そもそものはじまりは、スマイル企画の柏木光太郎です。
 彼は、母親の本当の父親......つまり自分の祖父が資産家の中曽根文造であることを知り、ある計画を立てます。それは、中曽根家の資産をまるごと手に入れる......というものです。行政書士の資格を持つ柏木は、中曽根文造の除籍謄本を手に入れて、中曽根文造に三人の婚外子がいることを知ります。もっといるのかもしれませんが、少なくとも、認知しているのは、三人だったようです。三人とも、「頼子」という名前でした。なんでも、中曽根文造はなんとかっていう古い映画が大好きで、その主人公が頼子という名前だったらしく、隠し子たちに"頼子"という名前を与えたそうです。......馬鹿馬鹿しい話ですよね。三人全員に同じ名前なんて。犬や猫にすら、そんなことしませんよ。中曽根文造にとっては、三人の存在なんて、犬猫以下だったんでしょうね。いちいち名前を考えるのも面倒くさかったんでしょう。
 話を戻します。
 自分の母親が、資産家の隠し子だった。つまり、自分は資産家の孫だった。それを知った柏木光太郎は、まずは、中曽根光子に接近します。まるで便利屋のようにいろんなことをしてくれる柏木光太郎に、光子は心酔していったようです。しまいには、柏木光太郎のほうが光子をコントロールしていきました。柏木光太郎のアドバイスにそって、古くからの付き合いの不動産屋や、資産を管理している顧問弁護士を解任したりして。気が付けば、光子をガードするものはなくなっていました。そしてますます、柏木光太郎に依存していったようです。
 そんな柏木光太郎が、あるとき、「僕、動画の仕事もしているんだけど、やりませんか?」と光子に持ちかけました。今流行りのVLOGで、一儲けしませんかと。かつては、女優の真似事をしていた光子は飛びつきました。シナリオも担当していました。
 実は、そのシナリオのネタを提供していたのが、私なんです。
 光子がうちの店に飲みにきたとき、「なにか、波乱万丈なネタ、ない?」と言われたことがあります。それで、私の妹のエピソードを色々と話しました。
 妹は哀れな子で。集団就職で大阪に出てきたはいいが、悪い友達に騙されて、集団でレイプされてしまいます。しばらくは精神の病院に入院していたのですが、大阪万博の年、一時退院したときに万博会場でたまたま出会った歌手に気に入られて、上京。歌手のもとで家政婦のようなことをしていたのですが、レイプされたときの後遺症で妄想が出るようになりました。そして歌手の名前でお金を借りまくり、それがバレそうになると歌手の通帳と印鑑を持ち出して海外へ逃亡してしまいます。が、数年後、南アフリカの小さな村で、誰にも看取られずに亡くなりました。
 私は深く考えもせずに、その妹のネタを提供してしまったのです。
 そうして、『波乱万丈な頼子』が生まれました。最初は、光子自身が出演していたのですが、手を怪我して、降板。
 今思えば、あれは柏木光太郎の仕業でしょうね。光子をとっとと降板させて、本来の趣旨に戻したかったのだと思います。
 本来の趣旨というのは、中曽根文造の三人の隠し子を集めて、まとめて始末することです。『波乱万丈な頼子』の動画は、その装置にすぎません。ネズミ取りのようなものです。もちろん、収益も目的でした。つまり、一石二鳥を企んでいたのです。事実、二代目頼子の大塚さんは、「動画に出てみませんか? ギャラを弾みますよ」という口説き文句に引っかかり、あのアパートにのこのことやってきました。三代目頼子で柏木光太郎の母親である久能さんもそうです。
 そして、最終的には中曽根夫妻も消し、資産を独り占めする。これが、柏木光太郎が描いた絵です。
 中曽根夫婦には、おもだった親類はいません。中曽根文造の三人の隠し子......つまり、柏木光太郎からしてみれば二人のおば・・と自分の母親がいなくなれば、資産はすべて自分のものになる......と考えたのでしょう。
 恐ろしい話ですよ。柏木光太郎は、おば・・の大塚頼子だけでなく、自分の母親であった久能頼子まで殺害したのですから。
 それにしても、お気の毒だったのは、四代目頼子の高幡静子さんです。彼女は、まったくの無関係者です。柏木光太郎が運営していたスマイル企画の募集に、たまたま応じたにすぎませんでした。ちなみに、柏木光太郎は、シニア動画のほかにもペット動画、OL一人暮らし動画など手広くやっていて、常に募集をかけていました。なので、まさに、飛んで火に入る夏の虫だったのです。三代目の頼子亡き後、次の頼子までのつなぎとして、柏木光太郎に採用されてしまった。
 ちなみに、次の頼子というのは、最後の頼子のことです。中曽根文造の最後の隠し子。
 でも、柏木光太郎は、最後の頼子を消す前に、亡くなってしまった。
 もう、察しがつくでしょう。
 柏木光太郎を殺害したのは、この私です。
 なぜなら、私こそが、最後の頼子だからです。
 それを柏木光太郎から聞かされたとき、別段、驚きもしませんでした。中曽根文造の隠し子であることは、小さい頃から知っていましたから。だから、私、この地にお店を開いたんです。父親に、私の存在を認めてほしくて。できたら、一緒にお酒を酌み交わしたい......そんなことを思っていました。でも、あの男は最後まで、この店には来ませんでしたけどね。
 そんな中曽根文造に、どことなく似ていたんですよ、柏木光太郎は。でも、まさか、私の甥だったなんてね。最初は喜びましたが、柏木光太郎から恐ろしい計画を聞かされたときは、もう腰を抜かしました。彼は、私に手伝ってほしい、資産を山分けしよう......と持ちかけてきましたが、嘘だとすぐにわかりました。母親まで殺害しようとしている男なんですから、私が殺されないわけがないって。
 だから、やられる前に、やったんです。
 正当防衛のようなものですよ。
 え? 中曽根光子さんもやったのかって?
 そうです。私がやりました。
 だって、彼女、嘘をついてましたから。動画のネタを提供したら、収益の三分の一をくれると言ったくせに、もらったのは、一万円だけ。
 調べたら、『波乱万丈な頼子』の動画の収益は、一億円はいくっていうじゃないですか! なのに、一万円? 納得いきませんでした。
 だって、私、妹だけじゃなくて、私自身のネタも提供したんですよ?
 そう、息子に関することは、あれは全部、私自身に起きたことなんです。
 いずれにしても。二人も殺害してしまったからには、もう死刑は免れませんね。でも、他人の手で処刑されるのはいや。
 この動画をアップしたら、私自身の手で、私を処刑しようと思います。


〈後日談〉

 その予告通り、スナック・ノリカのママ、多奈下頼子の死体が発見されたのは、一月十五日のことだった。
 自殺ということで処理されたが。
「うーん、なんか、もやもやするな」
 藤村が、タブレット片手に首を捻っている。その前には朝食が並べられているのに、それにはまったく目もくれない。
「藤村君、冷めちゃうよ」
 何度そう言っても、藤村の耳には届いていないようだ。
「つまり、『波乱万丈な頼子』は、柏木光太郎が企画したもので、シナリオのネタを提供していたのは、ノリカママこと、多奈下頼子。もっといえば、ネタ元は、多奈下頼子の妹の人生。たぶん、この妹というのが、猪又千栄子の供述調書にあった、家政婦のタナカさんなんだろうな」
 藤村の独り言に、莉々子は応えた。
「タナカさんの裏切りのせいで、母親と自分の人生が狂わされた猪又千栄子。復讐心を燻(くすぶ)らせていたところに、『波乱万丈な頼子』を見て、頼子こそがタナカさんだと思い込み、頼子に粘着するようになる。......そして、うちのママが殺された」
 言った後、莉々子は深いため息をついた。後悔しか湧き上がらない。あのとき、あんな動画を送らなければ......。
 だからこそ、ママの願いを叶えたい。ママは、常に言っていた。「早く、孫の顔を見たい」と。それが叶えば、ママへの供養にもなる。莉々子は、熱い視線で、藤村を見た。
「ね、今日、仕事の帰りにどこか行かない?」
 が、藤村はタブレットに視線を貼り付けたまま、
「『波乱万丈な頼子』の元ネタの半分は多奈下頼子の妹であるタナカさんだとして。あとの半分は多奈下頼子本人のものだと、動画で告白している。つまり――」
「つまり?」
「多奈下頼子には息子がいる」
「うん。その息子が結局、中曽根家の資産をすべて相続したみたいね。昨日、登記簿を見てみたら、息子に名前が変わっていた」
「まじ?」
 ここで、はじめて、藤村が視線を合わせてきた。
「うん、まじ。明石先生に言われて、中曽根家の資産帳簿を作成していたんだけど、一部の土地は、すでに名義が変わっていたよ」
「そうなると、......その息子が一番得をしたってことになりますね?」
 ね、だから、もうそろそろ、敬語、やめない?
「高幡さん、その息子の名前、わかります?」
 だから、苗字で呼ぶのも、やめない? 莉々子って呼んでよ。
「高幡さん?」
「うん、息子の名前、わかるよ。っていうか、藤村君も会ったことあると思う」
「え?」
「ほら、スナック・ノリカの常連だった、不動産会社の人。登記簿で名前を見て、既視感があったんだよね。で、名刺をもらったのを思い出して。えっと、名前は......」
「その人がめちゃ怪しいじゃないですか! もしかしたら、母親にすべての罪を着せて、母親を消した可能性ないですか?」
「ミステリー小説ならそういうこともあるかもしれないけど。......でも、そんなこと現実的じゃないよ。たまたま、運が良かっただけだよ」
「でも、中曽根家の資産は百億とも言われているんですよ? 運が良かったで済まされますか?」
「だから、藤村君は、考えすぎなんだって。その推理力には感心するけどさ――」
 そんなことより、これからの二人のことをもっと話し合わない? ね、藤村君。藤村君てば!

 莉々子が藤村の部屋を訪れようと思ったのは、ちょっとした疑念からだった。
 今朝、つまらないことで口喧嘩になってしまった。そのせいなのか、藤村が帰ってこない。もう、夜の九時なのに。事務所に直帰の連絡がはいったきりだ。
 携帯に電話してみるも、電波が届かないというようなメッセージが繰り返されるばかり。
 まさか、浮気? それとも、もしかして隠し妻とかいたりして?
 そもそも、藤村のことをあまり知らない。部屋に行ったこともない。住所はさすがに知っているけれど、藤村のほうから誘いがないうちは、行ってはいけないと自分を抑制していた。
 でも。疑念がどんどん膨らんでくる。
 藤村君のことを知っておきたい。だって、私たち、そういう関係だよね? 知っておくのは当然だよね?
 莉々子は自分にそう言い聞かせると、藤村の部屋に向かった。
 西武新宿線沿線の駅から徒歩十三分。そのマンションはあった。五階建ての小さいマンションだが、築浅のこざっぱりした建物だ。
 が、そのエントランスがなにやら騒がしかった。
『異臭を出さないように気をつけてください』だの『ゴミは所定の場所にお願いします』だの、貼り紙がそこらじゅうにある。
 なんともいやーな予感に苛まれながらも、莉々子はエレベーターに乗った。
「なに? この臭い」
 咄嗟に、ハンカチで鼻を覆う。
 最上階でエレベーターを降りると、ますます異臭がきつくなった。莉々子が歩を進めるたびに、異臭が強くなる。
 そして、その玄関ドアの前に来たとき、異臭は耐え難いものになっていた。......うん? ドアからなにかが染み出している。なに、これ?
 そのときだった。
「莉々子さん」
 呼ばれて振り向くと、藤村がいた。なにか、バツが悪いというような表情をしている。
「もう、隠し切れないですね。......実は、僕の家、ゴミ屋敷なんですよ、正真正銘の。ゴミが積み上がって、ドアも塞がれちゃってます。もう、僕すら入れないんですよ」
 だから、私の家に寝泊まりするようになったの?
「でも、安心してください。ゴミ屋敷専門の業者に頼みましたから。......この部屋が片付いたら、すぐにここは解約するつもりです。そしたら、莉々子さん、僕と結婚してください」
 が、莉々子は返事につまった。
 えずきが、喉のところまできていたからだ。
 莉々子は、口を押さえながら逃げ出した。
 後ろから追ってくる、藤村の声。
 私、なんで逃げているの? だって、急に魔法がとけたようなんだもん。いわゆる、蛙化現象ってやつ?
 とにかく、それまでの藤村への想いが、みごとに吹き飛んでいた。むしろ、嫌悪しかない。
「莉々子さん、莉々子さん!」
 名前で呼ばないでよ! なんで、今になって、名前で呼ぶのよ! きしょっ。
 やっとエレベーターに辿り着く。でも扉は閉まったまま。籠は一階にあるようだから、ボタンを押してもしばらくはこないだろう。
「莉々子さん、莉々子さん!」
 いや、だから、こないで!
 見回すと、非常階段がある。
 よし、ここから逃げよう......と思った瞬間だった。体が、ふいに、風に煽られた。
 あ、落ちる。
 落ちながら、莉々子は思った。
「私の人生って、案外、波乱万丈なんじゃない? これを動画にしたら、バズるかも――」

(終)

波乱万丈な頼子

Synopsisあらすじ

法律事務所で事務職をしている高幡莉々子は仕事の一環で見つけた、ある動画チャンネルに興味を抱く。「頼子」という70代の女が、困窮した生活状況や波乱万丈な人生を語る動画だ。投げ銭だけでも相当儲けているはずなのに、やらせじゃないの? ちょっとした好奇心から莉々子は次第に取り返しの付かない事態に巻き込まれていく・・・・・・。

Profile著者紹介

1964年、宮崎県生まれ。多摩芸術学園卒業。2005年『孤虫症』でメフィスト賞を受賞し、デビュー。11年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーに。他の著書に『坂の上の赤い屋根』『さっちゃんは、なぜ死んだのか?』『ノストラダムス・エイジ』など多数。

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