新刊見本が届きました。今月は5冊です!
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『歌舞伎に女優がいた時代』著:小谷野敦さん
女優が存在しない伝統芸能、歌舞伎。歌舞伎の始祖といわれる出雲の阿国をはじめ、江戸時代に大名屋敷などでひそかに演じていた女役者たち、そして明治時代人気をほこった女歌舞伎役者たちなど、歌舞伎を演じた女優たちは過去多数存在した。「女形のかわりではない女優」たちゆえの苦悩や葛藤、そして彼女らの演劇史への功績を、歌舞伎役者の家に生まれた女優たちとからめて描く。
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『森光子 百歳の放浪記』著:川良浩和さん
2020年5月で生誕100年となる森光子。女優としては遅咲きながら、40代で主役の座を射止めた『放浪記』は、上演2000回を超えるロングランとなった。
本書では、生前の森が心を許した、浜木綿子・黒柳徹子・奈良岡朋子・石井ふく子・東山紀之・堂本光一にインタビュー。その貴重な証言と多くの資料から、波瀾の生涯と、舞台に立とうとし続けた大女優の姿を描く。
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『駅名学入門』著:今尾恵介さん
そもそも駅名とはどういうものか。その歴史的変遷から浮かび上がってくる、思想、そして社会的・経済的・文化的背景とは。さらに、「高輪ゲートウェイ」のようなキラキラ駅名はいかなる文脈から発想されるのか。駅名の命名メカニズムを通して、多くの発見が得られる、知的刺激に満ちた本。地図・地名・鉄道研究のエキスパートによる、初めての「駅名学」。
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『地域と繋がる大学 震災から何を学んだか』著:神戸学院大学
1995年、阪神・淡路大震災が直撃した神戸市。その後、国内外からの支援を受け復興の道を歩む。震源地に一番近い総合大学として、神戸学院大学は「社会との絆」「いのちの大切さ」を教育指針に地域の復興に協力し、防災やボランティアなど教育活動を展開。産業界、自治体、地域との連携で新しい大学の価値を創り上げることを目指した。本書は、大学の取り組みを紹介し、今後の大学教育が進むべき新しい方向性を問う一冊である。
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『新装版 「遊ぶ」が勝ち』著:為末 大さん
世界陸上選手権のハードル競技で銅メダルを2度勝ち取り、オリンピックにも3度出場。引退後はスポーツと教育に関する活動を行い、ビジネスの世界に挑戦している「走る哲学者」の原動力とは何か?競技生活晩年、記録が伸びず苦しかったときに出会った名著に重要なヒントがあった――「人間は"遊ぶ"存在である」。世界の第一線で闘った競技生活を振り返り、「遊び」という身体感覚を言語化したロングセラーの新装版。「努力が報われない」と悩む人たちへ贈る心の操縦法。
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以上となります。今月の新刊もどうぞよろしくお願いいたします。
ラクレ編集担当 吉岡宏