11月! 今日はトランプ大統領が皇居へ、ということで大手町周辺は大騒ぎですが、業務に変化は有りません。読者のみなさまに本を届けるべく、社員は粛々と仕事に勤しんでおります・・・・・・。
それでは11月の新刊をご紹介。今月は4冊!
「子どもの病気 常識のウソ」松永正訓著
「風邪には抗生物質が効く?」「ステロイド軟膏が危ない?」「便秘薬はクセになる?」
ネットにはウソの医療情報が溢れている。風邪を治す抗生物質なんてない。ステロイド軟膏は危なくない。便秘薬はクセにならない......。裏づけのない医療情報を信じないでください。面倒だからと薬を処方する医師もいますが、風邪に効く薬なんてありません。読売新聞オンライン(YOL)ヨミドクターで17万PVを記録したインフルエンザの記事を含む大好評連載「松永正訓の小児医療~常識のウソ」をまとめた医療知識の決定版。病院に駆けこむ前に、ぜひ読んでおきたい一冊。医学的な裏づけのない治療は「百害あって一利なし」!
「ひとまず、信じない - 情報氾濫時代の生き方」押井守著
世界が認める巨匠がおくる幸福論の神髄。ネットが隆盛し、フェイクニュースが世界を覆う時代、何が虚構で何が真実か、その境界線は曖昧である。こういう時代だからこそ、所与の情報をひとまず信じずに、自らの頭で考えることの重要さを著者は説く。幸せになるために成すべきこと、社会の中でポジションを得て生き抜く方法、現代日本が抱える問題についても論じた、押井哲学の集大成とも言える一冊!
「「脱」戦後のすすめ」佐伯啓思著
文明が野蛮に転じ、ウソで動く世界にあって、日本と日本人はどこへ行くのか。 本書はグローバリズムを批判し、国民経済を重視する立場から、こうした問いに正面から向き合う。東西さまざまな思想家・哲学者・経済学者の考えを紹介しながら、基本的な考え方について、本書はやさしく、説得的に示していく。 いま、日本と世界は危機のなかにある。テロ、経済問題、安全保障問題、そして価値の問題......これらを解読するための、思考のヒントがここにある!
「純文学とは何か」小谷野敦著
芥川賞と直木賞の候補作選びにはじまり、村上春樹はノーベル文学賞をいつとるのか、など、季節ごとに繰り返される文学的時事ネタがある。話題の根底にあるのは、「文学」そのものへの関心であり、境界がみえなくなりつつあるといわれる「純文学」と「大衆文学」の違いである。しかし、本当に「純文学」と「大衆文学」の区別はなくなったのだろうか。
「母子寮前」で第一四四回芥川賞(平成二二年下期)、「ヌエのいた家」で第一五二回芥川賞(平成二六年下期)の候補になったこともある著者が、『久米正雄伝』で「純文学では食べていけない=純文学余技説」を論じ、『芥川賞の偏差値』で詳細なデータブックをつくり、いま、満を持してはなつ、「純文学とは何か」。
以上のラインナップで今週中には書店に並ぶかと。ぜひお手にとってご覧ください。
中央公論新社 吉岡宏