読売新聞「本よみうり堂」内「平成時代名著50」に、中公新書ラクレ『論文捏造』が選ばれました。

「本書は2002年に発覚した米国ベル研究所の論文捏造事件を取材したものだ。超伝導の分野で00年に発表したシェーンは、その後大量の論文を一流紙に立て続けに掲載し、ノーベル賞間違いなしとも言われた。しかしデータの使い回しが指摘され、芋づる式に16編もの論文で不正行為が明らかになった。この事件を生んでしまった科学界の構造と人間の弱さについて、著者は徹底的に掘り起こす」
以上紙面より抜粋

詳しくは読売新聞をご確認いただければ幸いです。

なお同書の元になったNHK特集番組『史上空前の論文捏造』は、次の4つの賞を受賞するなど話題作となりました。
(1)バンフ・テレビ祭 最優秀賞
(2)アメリカ国際フィルム・ビデオ祭クリエイティブ・エクセレンス賞
(3)アルジャジーラ国際テレビ番組制作コンクール銅賞(調査リポート部門)
(4)科学技術映像祭・文部科学大臣賞

同書も「科学ジャーナリスト大賞2007」を受賞しています。

『論文捏造』

ラクレ編集部

村松 秀:1968年、横浜生まれ。東京大学工学部卒業。90年NHK入局。「NHKスペシャル」「クローズアップ現代」「サイエンスアイ」等を担当し、環境、先端科学、医療、生命倫理など主に科学系番組の制作に携わってきた。特に環境分野では、環境ホルモン問題を日本で最初に報道、その後も継続して取材を続ける。「地球!ふしぎ大自然」「迷宮美術館」など新番組の立ち上げも多い。現在、科学・環境番組部専任ディレクター、「ためしてガッテン」デスク。NHKスペシャル「生殖異変」で放送文化基金賞本賞、地球環境映像祭大賞、科学技術映像祭内閣総理大臣賞、戦後60年関連企画で毎日芸術賞特別賞など受賞多数。