2月。今現在、社会は新型肺炎の話題で一色です。少しでも早い終息を、と願う一方、昨年担当させていただいたラクレ『観光亡国論』の内容を思い出しています。

同書では、今の日本にとって「観光客をただ増やせばいい」というフェイズはもう過ぎ、必要に応じて適切な「マネジメント」と「コントロール」ができる体制づくりを、と繰り返し提言していたのですが、まもなく迫る五輪を前に、果たして本当の意味で私たちはその準備と覚悟ができていたのか、あらためて疑問に感じていたり。

それでは新刊のご紹介です。

----------

『英語コンプレックス粉砕宣言』著:鳥飼玖美子さん、齋藤孝さん

日本人がなかなか払拭することのできない英語コンプレックス。中学・高校の六年間学んでも話せるようにならない絶望が、外国人と軽妙なパーティトークをできない焦りが、過剰な「ペラペラ幻想」を生んでいる。英語教育の現場をよく知る二人が、コンプレックスから自由になるための教育法・学習法を語り合う。とりあえず英語でコミュニケーションを取るための具体的な方策も伝授。黒船ショック以来、日本人に根付いた劣等感を乗り越えるための一冊。

----------

『海底の支配者 底生生物-世界は「巣穴」で満ちている』著:清家弘治さん

地表の7割を占める海底に穴を掘って暮らすのがゴカイやユムシなどの底生生物だ。そして近年まで謎につつまれてきた彼らの生態を「巣穴」を解析することで明らかにしてきたのが著者である。サーフィンのごとく波乗りして移動する底生生物とは?水深1000mを超える海底の巣穴に樹脂を流し込んで判明した事実とは?東日本大震災前後で三陸の海底生態系に何が起きた?世界初となる発見を重ね、文部科学大臣表彰・若手科学者賞を受賞した著者が驚くべき、そしてどこかユーモラスな底生生物の生態と海底の神秘を綴る。この世界は、彼らの巣穴で満ちている!

----------

『新装版 学術的に「正しい」若い体のつくり方-なぜあの人だけが老けないのか?』著:谷本道哉さん

同級生なのに老けないあの人には理由があった! 国民総肥満、定年延長が叫ばれる昨今、スリムで70歳まで働けるカラダづくりはもはや必須科目。そこで今すぐ始められる筋トレと食事術を、あの人気TV番組出演の谷本先生が徹底解説。学術的に「正しい」若返り法を伝授します。階段は使わないと大損? 今日の10分筋トレがあなたの人生を決める? メタボ、ロコモ対策もこれ一冊でOK。筋肉こそ、生涯の友である!

----------

『歴史に残る外交三賢人-ビスマルク、タレーラン、ドゴール 』著:伊藤貫さん

冷戦後のアメリカ政府の一極覇権戦略は破綻した。日本周囲の三独裁国(中国・ロシア・北朝鮮)は核ミサイルを増産し、インド、イラン、サウジアラビア、トルコが勢力を拡大している。歴史上、多極構造の世界を安定させるため、諸国はバランス・オブ・パワーの維持に努めてきた。19世紀後半の欧州外交を支配したビスマルク、俊英外相タレーラン、哲人政治家ドゴール。聡明な頭脳とパワーをもち合わせた三賢人が実践した「リアリズム外交」は、国際政治学で最も賢明な戦略論であり、日本が冷酷な世界を生き抜く鍵となる。

----------

以上のラインナップでまもなく書店に並びます。今月もどうぞよろしくお願い申し上げます。
ラクレ編集担当 吉岡宏