11月。つい先日、那覇市の首里城で主要な建物が全焼したというニュースが飛び込んできて、大きなショックを受けています。わたしも沖縄に行くたびに足を運んでいましたが、沖縄のシンボルの一つであるのは間違いなく、県民のみなさんのショックは計り知れないのではないかと。続く台風が日本各地へもたらした被害への対応も急がれる中、多くの方の心を痛めるような事態はもう起こってほしくない、などと個人的に感じております......。

それでは新刊のご紹介です。

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『神社で拍手を打つな!--日本の「しきたり」のウソ・ホント』著:島田裕巳さん

怪しげな「しきたり」に踊らされるな!

●神社の「二礼二拍手一礼」は伝統的な作法なんかじゃない!
●除夜の鐘を全国に広めたのはNHKだった!?
●初詣は鉄道会社の営業戦略だった!
●郊外の墓参りはバブルが生んだ年中行事!
●結婚式のご祝儀もお葬式の半返しも伝統なんかじゃない!
●そもそも、クリスマスはキリスト教と関係がない!

日本人が「しきたり」と思っている行事には、ごく最近生み出されたものが少なくない。私たちは「しきたり」とどう向き合えばいいのか。「しきたり」の概念を根底から覆す一冊。

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『2049年「お金」消滅――貨幣なき世界の歩き方』著:斉藤賢爾 さん

「キャッシュレス」の先に何が待つのか

電子マネーにキャッシュレスサービス、仮想通貨(暗号資産)、ブロックチェーン。今フィンテックという言葉のもとに、あらゆる場面の根幹にある「お金」のあり方が変わり始めた。インターネットと社会の関係を長年研究する著者は、この先「貨幣経済が衰退する可能性は高く、その未来にまったく異なる世界が立ち上がる」と主張する。お金が消えるのと同時に消える職業とは? 変わらず価値を持つものとは? その先で私たちは何を歓びに生きる? この本を手に、混沌たる世界を進め!

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『見えない戦争<インビジブルウォー>』著:田中均 さん

日米経済摩擦、日米安保協力・基地返還、北朝鮮外交――交渉によって「不可能」を可能にした、日本外交きっての戦略家が、「見えない戦争」を生き抜くための"正確の眼"とメソッドを伝授する。
トランプ、習近平、文在寅、金正恩――乱世の権力者に相対し、国益を守るために。
一国・大国主義(トランプ、習近平)、過激な主張外交(金正恩、文在寅)がポピュリズムに乗じて勢いを増す中、戦火を交えるわけではない「見えない戦争」が、世界のそこかしこで起きている。静かに迫り来る「有事」と、牙をむく為政者たちに対し、日本は成すすべがないのか。
「日本人が、日本人であることを誇りに思える時代が長く続くことを願ってやまない。」


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以上のラインナップでまもなく書店さんに並びます。今月の新刊もどうぞよろしくお願い申し上げます。
ラクレ編集担当 吉岡宏