-今、どんな書籍を手がけていますか
文芸の部署で、主に小説やエッセイの単行本、文庫を編集しています。作家ごとに担当者がおり、連載や書き下ろしの依頼から、単行本化、文庫化までほぼ一人で担当することも。歴史のある会社なので、新刊を作るだけでなく、ロングセラーを改版して出し直したり、販売部と相談して新しい装幀で仕掛け販売したり、「今」新たに読まれる可能性がないか、日々考えています。
-ONとOFFはどのように切り替えていますか
以前は、飲みに行ったり、ライブやサッカー観戦に行ったりしつつ、何をしていても企画に結びつけて考えるような日々でした。今は小1と2歳の子がいるので、家に帰ると選択の余地なく「ママ」になります(OFFなのか……?)。
小学生を見送り、2歳の朝食、登園準備と、自分の身支度。
2歳を自転車で保育園に送り、会社へ。通勤時間は貴重な読書時間。担当作家の新刊や連載、これから依頼したい作家の作品など読むものがたくさんあります。
出社。メールに返信し、その日のTODOをリストアップ。
入稿時期が迫った新刊文庫の帯やカバー裏のネームを考える。デザイナーさんに早く渡さないとと思いながら、店頭で目立つキャッチ、読みたくなるネームをありきたりでない言葉で表したいと悩み、ぎりぎりになってしまいます……。
文庫の解説原稿をいただいたのでメールでお返事。感想をお伝えしつつ、少しだけ気になる点をゲラにする前にご相談します。初めてのお相手だとどこまで踏み込んでよいか、気分を害されないか緊張しますが、悔いなくよいものにするために言葉を選んで伝えます。
昼食。本や文芸誌を読んだり、SNSで担当作品の感想をチェック。
宣伝担当と打ち合わせ。担当作品が大きな賞を受賞したので、新しい帯を作ります。アピールしたい要素、帯の色やサイズ、スケジュールなどについて相談。売り伸ばしたい本は営業や宣伝と相談しながら帯を何度も作り替えたりします。
担当作家とお茶をしながら次作について打ち合わせ。何年も前から依頼し、順番待ちをしている作家さんと連載の内容について話し合います。書いていただきたいものをこちらから提案したり、作家さんが今書きたいものをお聞きしたり。ワクワクする時間です。
販売部から、既刊の文庫の重版連絡が! 急ぎで進めたいと言われ、著者に修正の有無を確認。カバーの略歴を直してデータを入稿。
退社。下の子どもが小さいため、時短勤務中です。保育園、学童と子どもたちのお迎えをはしごして、18時に帰宅。校了や会食で遅くなる日は夫がお迎え~寝かしつけ担当です。
夕食。帰宅後は、「ママ、おやつ!」「おなかすいたー」「テレビが見たい!」「ぼくの車がない」「今日作った工作見て!」などと声が飛び交い、休む暇もありません。
上の子の宿題チェックや工作、遊びタイム。お風呂。
就寝。保育園児はお昼寝があるためなかなか寝付けず、23時近くまで寝かしつけがかかることも……。起きて家事や仕事をしたいのですが、ほぼ一緒に寝落ちしてしまっています。
就職活動中のみなさんへ
就職活動中のみなさんへ
中央公論新社はワンフロアで、編集も営業も宣伝も総務もみんな顔がわかる規模の会社です。何か新しいことをやりたいと思ったり、難しいことにぶつかったときには、気軽に相談したり、助けてくれる先輩や同僚がたくさんいます。1年目でも好きな作家に会いに行ったり、自分の企画を通したり、これぞという本を売り伸ばしたり、何でもできます。好きな本、好きな作家、やりたいことをたくさん携えて、ぜひいらしてください。