史実と物語を峻別することが歴史を学ぶ基本です。
----出口治明(立命館アジア太平洋大学学長)
幕末の江戸で、将軍・徳川家茂の上洛の警護を名目として組織された新選組。彼らが向かった当時の京都は、どのような場所だったのか。新選組の「隊員の目」から、幕末京都の緊迫した雰囲気を生々しく伝える。
今に生きる15名城を通して城郭がもつ景観と力強さの魅力を誌面で展開する。グーグルアースなどを駆使して誌上散策しバーチャル城巡りの魅力を伝える。国宝天守5城からは天守の美と構造の秘密を探る。城歩きの基礎知識も紹介。巻末にはブックガイドと300城データファイル
研究の成果で次々と書き換えられる日本史。読売新聞の大好評連載「日本史アップデート」をもとに、豊富な写真やイラスト、図表などを交えながら、これまでの常識を覆す最新説を平易に解説した。読者がより深い視点で歴史事象を覗けるように、新たに書き下ろしコラムや人物小事典などを加えている。巻頭インタビューでは、本郷和人東大教授が最新学説をわかりやすくナビゲートする。
日本史に記録される合戦の中で、これだけは絶対知っておきたい25の城攻め(攻城戦)を、詳細なルート図とともに紹介する。合戦の中でこれだけは絶対知っておきたい25の城攻め(攻城戦)を、詳細なルート図とともに紹介する。それぞれの城攻めについて、戦闘にいたる前史、発端から終結までの経緯、関わった人々の明暗、その後歴史はどう動いたか、などをわかりやすく解説する。とりわけ、双方陣営の武将や女性たちのエピソードにできるだけ触れ、攻城戦が人間と人間のぶつかり合い、しのぎ合いで突き動くダイナミックな物語であることを描く。巻頭インタビューは高橋典幸東大准教授が軍事史の観点からわかりやすく導く。さらに、無類の城好き俳優・高橋英樹氏が城郭をめぐる攻防と奪還を熱く語る。
保元、平治の乱から応仁・文明の乱までの15大合戦と、「男と女」「復讐」「武士の生活」などの9つのキーワードで、鎌倉・室町の実像を生き生きと描く。単に合戦の経緯を解説するだけでなく、合戦が起こった時代背景や原因、対立した人物や一族郎党の相関図、合戦の結末がどう政治情勢や時代の動きに影響を与えたのかを、多角的に解説する。また、テーマ解説では、最新の中世研究を抽出し、リアルな中世像を展開する。
史実の天皇に焦点を絞り、物語とエピソードで構成する日本史。孝明天皇まで。序章は「天皇の基礎知識」。第1章では歴史を大きく動かした天皇を、第2章では記録から見る天皇をトピック風に、第3章では諸々のエピソードから見た天皇の横顔を紹介する。丸ごとエピソード満載で、知るべき天皇の真実をわかりやすく明示する。天皇と皇室は日本最高のブランド。その不思議と魅力を身近に感じられる一冊だ。巻末付録「126代歴代天皇全データ」も充実。監修者の笠原英彦慶大教授が巻頭インタビューで「天皇」についてしっかりレクチャーしてくれる。
近世都市江戸で暮らす人々の生態と風俗を紹介する。武士と町人が区分けされてそれぞれに生活していたため、江戸にはさまざまな顔がある。本書の江戸は「大江戸」と呼ばれ出した天明以降に設定し、富裕商人「魚河岸問屋の惣領」、長屋住人「本所割下水の棒手振」、上級武士「町奉行」、下級武士「南町奉行所の定町廻り同心」、さらには「大奥女中」と「吉原芸者」の6例をあげ、それぞれの仮想主人公の視点から江戸暮らしのそれぞれを紹介する。各層のモデルとなる人物が一日をどのように過ごしたかを、浮世絵などを駆使して構成。各層人の衣食住、慣習・掟の相違を取り上げ、同じ身分でも階層が異なればこれほど違った生活だったことを明らかにし、江戸という都市の多様性・多重性をあぶり出す。江戸のコツがわかる本、本書掲載の江戸知識で時代劇や時代小説が100倍おもしろくなる。