Interview著者インタビュー

口コミから人気が広がり、シリーズ全巻に重版がかかっている人気シリーズ「マカン・マラン」。 2018年11月でシリーズ最終巻を刊行されました著者の古内一絵さんに、今回、ここだけの特別インタビューを行いました!

まずは、シリーズ完結お疲れ様でした。四年で四冊シリーズを続けていただきましたが、完結巻を書き上げての率直な感想をお願いいたします。
撮影・中恵美子
無事に完結したなぁというのが正直な感想です。第一作に当たる「マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ」の発売後、「続編を書いてみませんか」というお話をいただき、すぐに四部作にしたいと考えました。ふたたび、みたび、お四(し)まい、という形で。ただ、それが実現できるかは自分でも分かりませんでした。シリーズは、著者の思いだけで書けるものではないからです。ふたたびの反応が悪ければ、みたびは続けられません。 「マカン・マラン」は始めから部数が多かったわけでも、大きなプロモーションの仕掛けがあったわけでもなく、本当に、口コミだけでじわじわと浸透していったシリーズだと思います。 今回、四部作を実現することができたのは、ひとえに展開していただいた書店関係者の皆様、実際に本を手に取っていただいた読者の皆様のおかげです。 今はただ、感謝の気持ちでいっぱいです。
今回の《お客》は、女子高生、イケメン料理人、トロフィーワイフ、という個性的な面々でした。この四巻での古内さんのキャラクター、お料理、展開などの「オススメ」は? ここに注目してほしいことなどがあれば教えてください。
第二話のイケメン料理人は、異色の人物だと思います。これまでお店を訪ねるのは、どちらかというと、マイノリティーに属する弱者的な立場の人が多かったのですが、彼は圧倒的な強さと実力を併せ持つ、メインストリーム(主流)をひた走る人物。料理の腕に関しても、マカン・マランのオーナーのシャールを遥かに上回る技量を持っています。そんな彼がシャールと出会いどんな化学反応を起こすのか、最後まで見届けていただけると、面白いのではないかと思います。

関連書籍