化学探偵Mr.キュリー
STORY 登場人物 喜多さんQ&A
STORY

構内に掘られた穴から見つかった化学式の暗号、教授の髪の毛が突然燃える人体発火、ホメオパシーでの画期的な癌治療、更にはクロロホルムを使った暴行など、大学で日々起こる不可思議な事件。この解決に一役かったのは、大学随一の秀才にして、化学オタク(?)沖野春彦准教授――通称Mr.キュリー。彼が解き明かす事件の真相とは......!?

化学Mr.キュリー

「もし俺が警察なら、クロロホルムを嗅がされたという被害者を最初に疑うだろう」
周期表の暗号、ホメオパシー、クロロホルム――大学で起こる謎を不遇の天才化学者が解き明かす!! 至極の化学ミステリが書き下ろしで登場!

定価 本体629円(税別)
ISBN978-4-12-205819-4

ホメオパシーとクロロホルムの話は絶対に入れようと思って書き始めました。特にホメオパシーについては、現役のお医者さん(有名作家さんです)に話を聞いたりして、結構気合いを入れて書いたのですが、一番人気は人体発火の話だと伺い、ちょっと脱力したりもしました。
化学Mr.キュリー2

「アーモンドの匂いがしたから青酸カリで殺された!? その推理は、大間違いだ」
過酸化水素水、青酸カリウム、テルミット反応――今日もMr.キュリーこと沖野春彦准教授を頼る事件が盛りだくさん。大人気シリーズ第二弾!

定価 本体640円(税別)
ISBN978-4-12-205990-0

自分の専門は有機化学や薬学で、普通に書くとどうしてもそちらに偏ったネタばかりになってしまいますので、無機化学に属するネタをもっと出そうと思っていました。意識したおかげか、バラエティに富んだ一冊になったと自負しています。個人的には第五話が気に入っています。
化学Mr.キュリー3

「無色透明、無味無臭。絶対に検出されない《毒》がある。それは――?」
呪いの藁人形、不審なガスマスク男、魅惑の《毒》鍋――学内で起こる事件をMr.キュリーが解き明かすが、今回、彼の因縁のライバルが登場して!?

定価 本体640円(税別)
ISBN978-4-12-206123-1

ライバル登場!の巻になります。敵ではなく戦友を、と思って書きました。五話構成だった1、2巻と異なり、全四話です。第三話と第四話は実質的には連続したストーリーですので、短編二本+中編一本という感じです。第四話で初めて沖野視点のパートが出てきます。今までで一番重い話だと思います。
化学Mr.キュリー4

「犯人は、警察すら欺ける斬新な化学トリックを使った。そして、見破られる前に先生を――」
Mr.キュリーこと沖野春彦が、なんと被害者に!? 事件に立ち向かったのは春ちゃんラブのイケメン俳優・美間坂剣也。新たな名探偵、誕生か?

定価 本体640円(税別)
ISBN978-4-12-206236-8

変化球多めの一冊です。沖野も舞衣もほとんど登場しない話が二話もあります。ミステリのネタ的には、三話目が一番スパイスが効いているかなと思います。「1」で四月から始まった物語も、この巻でちょうど一年が経ちました。キャラクターの成長ぶりを楽しんでもらえると嬉しいです。
化学Mr.キュリー5

化学サークルの「甘い」合成勝負、サ行の発音があやうくなる《薬》。そして沖野と舞衣は、理学部地下の冷蔵室に閉じ込められた。この窮地に沖野は――?

定価 本体620円(税別)
ISBN978-4-12-206325-9

本作から劇中での二年目が始まりました。登場人物の関係性も確立されてきて、プロットよりも彼らがどう感じているかを重視しながら書きました。
個人的なベストは、沖野と舞衣が冷蔵室に閉じ込められる話です。パニックになるかと思いましたが、二人とも落ち着いてましたね。信頼のなせる業でしょう。
桐島教授の研究報告書 
テロメアと吸血鬼の謎

「先生は今、ただの可愛い女の子なんですよ! 犯人は、ちゃんと話を聞いてくれるんですか!?」
拓也が構内で出会ったのは、若返り病を発症したというノーベル賞受賞者・桐島教授。病気解明の手伝いを依頼された途端、《吸血鬼事件》に遭遇し――!?

定価 本体680円(税別)
ISBN978-4-12-206091-3

Characters
沖野春彦(おきの はるひこ)

四宮大学理学部化学科の准教授。化学界では名を知られた存在で、通称Mr.キュリー。
大学の『モラル向上委員』や『コンプライアンス委員』をうっかり引き受けたことを
きっかけに、様々なトラブルに巻き込まれるようになる。

七瀬舞衣(ななせ まい)

四宮大学庶務課に勤める新人職員。
好奇心が強く、学内外の事件に積極的に首を突っ込みがち。

猫柳(ねこやなぎ)

四宮大学庶務課の課長。薄い頭髪と黒縁眼鏡、剃り跡が青々しい
青ヒゲが特徴。趣味はウィキペディアの記事作成。大学に所属し
ている教職員の記事を作っては、ネットにアップロードしている。舞衣に沖野の存在を教えた人物。

美間坂剣也(みまさか けんや)

中世的な外見をした人気アイドル。 舞衣とは高校時代のクラスメートで、親友でもある。ある事件で沖野に助けられた。その後、沖野を「春ちゃん」と呼んで追いかける。

氷上一司(ひかみ かずし)

ある国立大学の准教授で、沖野とは大学院時代から同じ研究室で学んだライバル。沖野を自分の研究室に入れようと、彼の元に通って説得を続けている。

喜多さんQ&A
Q1)この作品を執筆するきっかけは?
正直に打ち明けると、某「実に面白い」あの作品が念頭にありました(笑)
物理のミステリーがあるなら、化学も当然成り立つだろうと思いましたが、殺人事件をメインに据えたくなかったので、大学を舞台にした日常の謎ものにしました。
Q2)化学ネタはどうやって考えているんですか?(タイミングや時間
   など)
↑(※タイミングではなく、考え方について解答します) 化学関連の本や論文、ブログから化学現象についての情報を集め、そこから物語を組み立てます。 題材の取捨選択については、なるべく身近な現象を取り扱うようにしています。(といっても、多くの方にとっては初耳なものが多いと思いますが)
Q3)この作品で一番好きなキャラは? 一番動かしやすいキャラは誰
   ですか?
最も自由奔放に動きまわっているのは美間坂剣也くんでしょう。いろいろな意味で無敵です。
彼のおかげで、沖野先生はすっかり三枚目キャラになってしまいました。
Q4)キャラクターにモデルはいますか? or 今作の設定にモデル
   はありますか?
探偵と助手という王道の設定ですが、モデルにしたのはミステリーのキャラではなく、実は美味しんぼの山岡・栗田ペアだったりします。
二人は結婚しましたが、沖野先生と舞衣ちゃんの関係がどうなっていくのか、僕自身予想できずにいます。少なくとも、すぐにくっつくビジョンは見えないです(笑)
Q5)裏設定(実は○○は××だった、など)があれば、こっそり教えて
   ください。
全員ではありませんが、キャラクターの名前の多くは阪急の駅名から取っています。
(ただ、三巻でネタ切れしましたので、以降はJR西日本の駅名を使うつもりでいます)
ちなみに四宮市の元ネタは西宮市ですが、物語の舞台が関西だと想定しているわけではないです。あくまで架空の街です。
Q6)製薬会社勤務の現役研究員ということですが、執筆はいつしてい
   るのでしょう?可能なら、一日のサイクルを教えてください。
平日は60-90分、休日は180分くらいは小説のための時間に使っています。
基本は家にいる時に執筆しますが、会社で物語の設定を考えることはあります。まあ、服務規定に妄想を禁じる条項はありませんし・・・。
Q7)身近に沖野さんのような人物はいますか?(沖野さん以外にも
   いたら教えてください)
   もしいたら、喜多さんとの相性はどうでしょうか?
沖野先生ほどひねくれていて、しかも考えていることが分かりやすい人はさすがにいませんね。
純粋な性格という意味では、社会人時代の今より、学生時代のクラスメイトの方が近いかもしれません。
相性はあまりよくない気もします。いろいろめんどくさそうですし(笑)
Q8)今作は理系読者、文系読者どちらもいますが、それぞれの読者さん
   に「読んでほしい」ところを教えてください。
   もしいたら、喜多さんとの相性はどうでしょうか?
「読者への挑戦」ではありませんが、理系の方にはやはり、使われている化学ネタを予想しながら読んでほしいですね。結果的に「ありえねーよ!」と突っ込まれる可能性もありますが。
文系の方は化学的な説明は分かる範囲で目を通してもらって、純粋にストーリーを楽しんでもらえればと思います。
Q9)読者さんに一言!(今後の展開や今後の豊富などを)
一巻の執筆時点でシリーズ化を想定していたとはいえ、こうして三巻を出せたことは本当に嬉しく思います。
化学ネタを考えるのは簡単ではありませんが、キャラクターも増えてきましたし、彼らにまた活躍の場を与えられるように頑張りたいと思います!