全国のラジオ局とradiko(ラジコ)で、小説『オートリバース』を原作としたラジオドラマの放送・配信が決定いたしました。主演はジャニーズJr.のユニット、HiHi Jets 猪狩蒼弥さんと作間龍斗さんです。
日本民間放送連盟ラジオ委員会と今年10周年を迎える radiko がタッグを組んだ共同企画TOMORROW PROJECT「ラジオっていいね」。1980年代を駆け抜けたアイドルと親衛隊の少年たちの青春ストーリーを、いま10代を中心に絶大な支持を得るジャニーズJr.内のユニットHiHi Jetsの猪狩蒼弥さんと作間龍斗さんが熱く演じます。
〈ラジオ放送・radiko配信概要〉
【ラジオ】(放送)
放送日時:2020年12月中の放送を予定
放送局:日本全国の民放ラジオ99局(民放連会員社)
制 作:民放連ラジオ委員会、株式会社radiko共同制作
出演者:猪狩蒼弥・作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)他
番組時間:約1時間(1話完結版)
【radiko】(配信)
配信日時:2020年12月中の配信を予定
配信場所:radikoサイト、radikoアプリの特設ページを予定
制 作:同上
出演者:同上
番組時間:30分×11エピソード(予定)
福岡からの転校生・橋本直は、千葉の中学で同じく転校生の高階に出会う。校内暴力の吹き荒れる学校にも家にも居場所はない。そんなときに出会ったのが、売り出し中のアイドル、小泉今日子だった。親衛隊に入隊し、"居場所"を見つけた直と高階。
「俺たちの手で小泉を1位にする!」
しかし、組織の拡大とともに暴走族のようになっていく親衛隊に違和感を抱く直。隊のトップを目指す高階との間には次第に大きな溝が......。
小泉今日子さんから、親衛隊の話を聞いたのはもう10年近く前のことです。あの頃の彼らの熱を、誰もどこにも残せていないと少し寂しそうに話していたことがずっと忘れられずにいました。それがこの物語を書こうと思った最初のきっかけです。
たくさんの取材をして、80年代の街を歩きまわるように自分の心が感じたことを素直に書いていきました。そのなかに主人公のふたりの少年がいました。彼らは当時の自分よりもはるかに大人で、怖いくらい素直で。だから嘘の多いこの世界に居場所をなくしていきます。物語を掘り起こしながら僕自身、80年代への懐かしさよりも彼らの痛々しいほどの純粋さに夢中になっていきました。
そんな彼らが見つけた新しい居場所が「アイドル」でした。その存在が「親衛隊」という仲間をつくってくれました。親衛隊はやがて全国規模の大きな組織になっていきます。今の親衛隊とはまるで違う、驚くほど成熟した組織です。しかし、どうして男の子って、組織を拡大することやそこで権力を持つことに夢中になるのでしょう。どうしてあんなに嫌っていた社会のルールを自分たちの世界に持ち込んでしまうのでしょう。そのことを今もまだ考え続けています。同世代のひとはもちろん、当時の背景を知らない今の10代にも、彼らの息遣いが届くよう願っています。
たかさき・たくま 1969年、福岡県生まれ。早稲田大学法学部卒業。クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー。JAAAクリエイター・オブ・ザ・イヤーを2度受賞するなど、国内外の受賞多数。最近の仕事に、JR東日本「行くぜ、東北」、サントリーオランジーナ「ムッシュはつらいよ」、三井のリハウスなど。映画『ホノカアボーイ』の脚本・プロデュースやドラマ脚本も手がける。著書に『はるかかけら』『表現の技術』『面白くならない企画はひとつもない 高崎卓馬のクリエイティブ・クリニック』など。