月報:苅部 直・森 博嗣

定価 本体6800円(税別)

ISBN 978-4-12-403583-4 C0393

第二十三巻
三つの場合
「三つの場合」「吉井勇翁枕花」「若き日の和辻哲郎」「古川緑波の夢」「伊豆山放談」「幼少時代の食べ物の思ひ出」「日本料理の出し方について」「おふくろ、お関、春の雪」「親父の話」「或る日の問答」「千萬子抄」
当世鹿もどき
「当世鹿もどき」
単行本未収作品
「老後の春」「残虐記」
雑纂
「明治回顧」「阿呆伝序」「あの頃のこと」「ふるさと」「気になること」「京舞礼讃」「あの頃のこと(山田孝雄追悼)」「銀婚式披露挨拶」「「細雪」を書いたころ」「幼き日の六代目」「武林君を悼む」「舌代(喜寿挨拶)」ほか

戦中戦後に縁のあった三人の臨終を題材にした『三つの場合』、松子夫人との出会い、友人芥川龍之介の死、才気煥発な女優たちとの交流から東西文化や日本語についてまでを落語家(はなしか)のような口調で自在に綴った『当世鹿もどき』――老境に入り死を見つめながら描いた二冊の随筆集を中心に、未完の問題作「残虐記」など、同時代の幅広い文章を数多く収載する。