美人揃いの秘書課に配属された女性社員。自身の器量から間違いではと思ったが、配属は正式なものだった。同僚や上司から「お前が社長の秘書なわけがない」と、半ばいじめ同然の扱いを受けるが……。そこに一つの奇跡が起きて。一枚のコインが紡ぐ物語、感動の最終話。
鯨 統一郎(くじら・とういちろう)
1998年、『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。大胆な歴史解釈から、日本の常識を覆す独自の作品が話題を呼ぶ。以来、歴史だけではなく幅広い題材を用いて、次々と新しい推理小説を発表している。「作家六波羅一輝の推理」シリーズに、『白骨の語り部』『ニライカナイの語り部』『京都・陰陽師の殺人』『小樽・カムイの鎮魂歌』『湯布院・産土神の殺人』『秩父夜祭・狼の殺意』(中公文庫)がある