




2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。長らく忘却していた20年前の記憶――黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、よりリスキーな〝シノギ〞に手を出すことになる。歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい......。

「チャーム」とは、スナックで出てくるおつまみのこと。
作中に登場する「スナックれもん」オリジナルの乾きものを、セットでご提供いたします。

「スナックれもん」常連さま御用達!キープボトルの目印にするネームプレートをイメージした、レモンモチーフのオリジナルアクリルキーホルダー。
果実系の風味が好みの川上未映子さんにセレクトいただき開発された、苦みの無いまろやかな酸味と柑橘系の香りのブレンド。

はっさくの発祥の地、因島で生まれたはっさくゼリーです。新鮮なはっさくの果実をたっぷり入れ、風味を活かしたデザートです。

広島県産かきエキスを使用した「かき醤油」と、瀬戸内産レモン果汁とレモンピールを使った、かき鍋です。〆の麺までご堪能あれ。

瀬戸内れもんの爽やかな酸味がアクセント!止まらないおいしさの人気いか天セット

広島県・瀬戸田のレモンの自家製ジャムを生地に練り込んで焼き上げた、さわやかな香りとしっとりして口どけの良いスイーツ。G7広島サミットでも提供されました!

まろやかなお酢にジューシーな広島レモンと塩麴をプラスしたノンオイルでヘルシー仕立ての爽やかな甘酢ドレッシングです。

国産レモン発祥の地、瀬戸内で豊かに育った広島レモンの爽やかな酸味が効いた、あっさり&ヘルシーなラーメンです。
文庫『黄色い家』上・下巻のオビについている応募券計2枚をハガキに貼り、必要事項をお書き添えの上、お送りください。抽選でオリジナルグッズなどをプレゼントします。
〒100-8152
東京都千代田区大手町 1-7-1 読売新聞ビル 19階
中央公論新社 「『黄色い家』プレゼント係」
※応募券2枚につき 1口となります。
※当選者の発表は4月ごろ、賞品の発送をもってかえさせていただきます。




『黄色い家』を読んで、まさしく僕の「世界観」が変わってしまった。なんだこの読書体験は!
川上未映子さんが書くクライム・サスペンスは自分の精神を極限にまで追い込み、花の気持ちがのりうつっていた。人はなんて、バカで悲しい生き物なんだ。それでも愛したい。
なんと的確にこの時代の空気を切り裂いた1冊なのだろう! この物語には現代社会の病巣と人間の営みのすべてが描かれている。どんなに呪われたような日々であっても、そこには光が射しこむ祈りもある。破滅に向かいながらも寄り添い生きる姿が激しく胸に迫りくる!
ごく稀にある、たった一文字たりとも読み飛ばしたくない......いや、読み飛ばせない物語です。最初の数ページを読んだだけで「最後まで読め」と本能が騒いでいました。
黄色い花が咲くような希望を、この物語の終わりに見たような気がしました。巡る季節のない花に、風や夕焼けが訪れるまでの傑作大長編。祈りながら、駆け抜けるように夢中で読みました。
ページを開けば、崩壊する感情の爆発音が聴こえてきそうでした。倫理や道徳という言葉を超えた究極の社会派小説。震えるほどに本当に最高でした!
こんなにも強く「生きる」ということを考えさせられた読書は初めてでした。ずっと忘れたくない作品です。
読み終えて頭の芯が痺れて動けない......。ぐっと歯を食いしばって読むような内容だけど、でも惚れ惚れするほどかっこいい青春小説であった。
すさまじい磁力を持った作品。痛々しくて穏やかで、やさしいラストシーンを、私はずっと忘れない。
不器用でも必死に皆のための家を作ろうとした主人公・花の姿を誰が笑えるだろうか。この物語は汗と涙にまみれた彼女たちの確かな「生活史」の証だった。
黄色に守られていたはずの家の、苦しみに震える。ただただ、幸せになりたかっただけなのに。大好きな人たちと一緒に暮らしたかっただけなのに。
この世は名もなき無数の色がひしめく、グラデーションの世界だ。簡単に言葉にすることはできないその事実を唯一補完するのが、この物語の力だろう。
本当の悪とは、正義とは何なのか。何も持たずに生まれてきたひとを、世間から取りこぼされたひとたちを、こんなにも本気で、そして彼らと同じ目線の高さで書かれた小説が存在することが、本当に嬉しい。
言葉たちが次々と胸に押し寄せ、感情が溢れ、物語に引き込まれました。これまで自分の中で不変のものとしてあった善と悪が揺らぎ、絡まり合ってほどけなくなっていきました。