血

本作「血」は、小社単行本として全国の書店で好評発売中です。女子高生・沙耶の周りで起こる連続殺人、その果ては……。ご購読よろしくお願い申し上げます。

「血」これまでのあらすじ
高校1年生の本庄沙耶は自分本位で小狡い父と、父の言いなりの母に育てられた。ある〝家族団欒〟の夜、家に目出し帽の男が侵入し両親を滅多刺しにして殺害した。事件後、沙耶は母方の祖父母の家で暮らすが、この老夫婦は、10年前に弟の直人を自らの不注意で溺死させていた。沙耶は猛毒サソリを手に入れ、この二人を中毒死させた。次は父の弟(叔父)の家に身を寄せるが、その息子は沙耶をレイプしようとし、叔父はそれを見て見ぬふりをする人間であった。沙耶は同級生に息子を刺殺させるように仕向け、さらに叔父を自殺に見せかけて殺すことに成功した。身の回りの人間が6人も死んだ沙耶は、ネット上では「悲劇の天使」とも「疫病神」とも呼ばれ始めていた。次に沙耶が引き取られたのは、ダイエット商品で一儲けした母の姉(伯母)家族だった。そこには家来のような夫、妊娠7ヵ月で家に戻ってきた娘がいた……。
*これまでの「血」は「Web小説中公」2015年9月号~2016年6月号に掲載されています。