一歴史家の回想
秦郁彦 著 笹森春樹 聞き手
著者は日本近現代史の研究者として、当事者へのヒアリングや一次資料を駆使して、満洲事変以降の戦争史や、慰安婦問題などの実像に迫ってきた。今年85歳を迎え、これまでの歴史家としての歩みを振り返る。読売新聞朝刊に2017年3月14日から4月26日まで連載された「時代の証言者」全31回をもとに大幅な加筆を施し、さらに巻末には旧陸海軍指導者たちへのヒアリングの記録から、重要事項を抜粋し、見出しを付けて収録する。ヒアリングの対象となった軍人たちは、鈴木貞一、今村均、橋本欣五郎、佐藤賢了、花谷正、田中隆吉、田中新一など34名。