第九巻
- ●愛すればこそ
- 「愛すればこそ」「永遠の偶像」「彼女の夫」「或る調書の一節」
- ●お国と五平 他二篇
- 「お国と五平」
- ●愛なき人々
- 「本牧夜話」「白狐の湯」「愛なき人々」
- ●藝術一家言
- 「藝術一家言」「ノートブツクから」「反古箱」「日本の活動写真」「映画雑感」「支那趣味と云ふこと」「「永遠の偶像」の上演禁止」「発売禁止に就て」「「愛すればこそ」の上演」「稽古場と舞台の間」「女の顔」「縮緬とメリンス」「頭髪、帽子、耳飾り」「私のやつてゐるダンス」「生れた家」「私の家系」「父となりて」「性質の違つた兄と弟」「廬山日記」
- ●単行本未収作品
- 「奇怪な記録」
- ●雑纂
- 「読むことすら嫌ひ」「小説も書き活動写真にも力を注ぐ」ほか
暴力をふるう男に隷属し堕落していく令嬢「愛すればこそ」、美しい奥方に横恋慕したあげく返り討ちにされてしまう仇持ち「お国と五平」、劇薬を手に複雑怪奇な愛憎劇を繰り広げる人々「本牧夜話」、異界の美女に魂を奪われる少年「白狐の湯」など、複雑な私生活を投影しながら、倒錯した情痴の世界を描いた戯曲を中心に収載する。