月報:篠田節子・島田雅彦

定価 本体6800円(税別)

ISBN 978-4-12-403584-1 C0393

第二十四巻
瘋癲老人日記
「瘋癲老人日記」
台所太平記
「台所太平記」
雪後庵夜話
「雪後庵夜話」「京羽二重」「京都を想ふ」「四季」「女優さんと私」「わが小説――「夢の浮橋」」「「越前竹人形」を読む」「「撫山翁しのぶ草」の巻尾に(笹沼源之助追悼)」 「野崎詣り(池崎忠孝回想)」「おしやべり」「にくまれ口」「七十九歳の春」
雑纂
「思ひ出」「吉川英治君のこと」「吉井勇全集序」「八重ちやん」「古典再現」「菅楯彦氏の思ひ出」「「板極道」に序す」「新々訳源氏物語序」「浄瑠璃人形の思ひ出」ほか

「不能ニナツテモ或ル種ノ性生活ハアルノダ――」。七十七歳の卯木は嫁の颯子の若さと驕慢さにあこがれ、変形的間接的方法で楽しもうとする。性に執着する老人を戯画的に描き出した傑作長篇「瘋癲老人日記」、軽妙な語り口でお手伝いさんたちの生態を描いた「台所太平記」、遺稿集となった「雪後庵夜話」など、最晩年の作品群。