笑いあれば涙あり。喜びあれば哀しみもある。
一筋縄ではいかない人間模様と、
善と悪とが激しく行き交う道行きは一寸先が闇であり極楽でもある。
一途な心意気を先導に起伏に富んだ道中を乗り切れば、
誰しもきっと「成長」という名の土産を手にできるはず。
これこそまさに「人生は旅」。
あらゆる人間ドラマを凝縮させたこの物語は一読の価値あり。
世知辛い時代だからこそ必要なのは旅心、そして旅へと誘う本。
まだ見ぬ風景にきっと出合える作品だ。
若者が困難極まりない任務に挑む「ミッション:インポッシブル×ロードノベル」ともいうべき笑いと涙の痛快時代エンターテインメントにして、一気読みが惜しくなるほど何度も噛み締めたくなる極上の箴言が散りばめられた現代人必携必読の書! ひとが守るべき訓えとはなにか? 貫くべき義とはなにか? が、忘れがたい名場面とともに心に刻まれ、血肉となる。読むことで人間の芯を太くする真の小説をお求めなら、迷わず本書を取られよ!!
「自分向きの本じゃないかも」そう考えて、手にとっていない人いますよね、きっと。
時代小説だし、読み慣れない言葉もでてくるし、最初はちょっととっつきにくいかもしれません。でもこの「一路」はタダモノではありません!ちょっと読んだら、そのあとグングン引き込まれて、もうやめられなくなって、気がつけば主人公の一路とその仲間たちの大ファンになってしまっていると思いますよ。あー、また読みたくなってきました!
人々の熱い思いと献身、祈りが重なり困難を動かして行く様に心を打たれる。人は一人で生きるにあらず、と改めて思う。
ビジネス小説として読むと、さらに面白い。
山あり谷あり。参勤道中を通じて、一路が少しずつ成長していく姿が眩しい。
諦めない者には必ず道は拓ける。
これは江戸の世も平成の世も関係なく言えることだ。
笑いすぎて、
涙が止まりませんでした!
電車で読むとき要注意!
愉快!痛快!爽快!
久しぶりにワクワクしました!
あまり描かれる事がない貴人の素直な心情、武士の生き様がぎゅっと詰まった内容。読了後は、彼らの足跡を辿りたくなります。そんな時はゆっくり装丁を眺めましょう。いやぁ、一冊で二度楽しめるとは最高です!
今の岐阜県にあたる西美濃から江戸城まで、12泊の参勤交代。
真冬の旅路は、行軍である!!
浅田次郎のとく意図する時代モノの傑作!!
中山道をゆく一行には、次々と苦難が待ちうけていました。
コメディ色が強く、笑いどおしです。
でもちゃんと感動させてくれる所はさすが!!
浅田史上、最高の笑い!!
時は江戸末期、父の急死により若き小野寺一路は、御供頭として参勤交代を仕切る事になる。しかし、一路は父から何も教わっていない。
途方に暮れている時、家伝の「行軍録」を発見する。
それは先祖が残した江戸開府間もない頃の参勤交代マニュアル本であった。
ただその通りに実践すると、あまりにも時代錯誤になってしまう。
一路は悩んだ末「行軍録」に記される、本来の形式に則った参勤交代を決意する。
「参勤道中は江戸見参の行軍」一路率いる一隊は中山道を突き進む。
さまざまな困難にぶつかり、色々な登場人物に出会いながらの道中は想像を超えた展開で、読者はわくわくしながら、一緒に中山道を歩いている気分になっていきます。
多彩な脇役が話を盛り上げていくのですが、その中でも途中から目が離せなくなってくるのが御殿様の言動です。思わず噴き出す事もたびたびあります。
最後に山口晃さん描くカバーも本書にぴったりです。