自称地球防衛軍司令官、カルト集団の生き残り、
インチキマネー講座主催者、ネオナチ主婦と白人優位を歌う双子の少女......
彼らはなぜ風変わりな信念にとり憑かれ、
えも言われぬヘンテコさを醸してしまうのか?
作家ポール・セローを父に持つ英国育ちのジャーナリストが、
オンボロ中古車でアメリカ大陸を疾駆。
現代社会のすみっこで、とことん我が道を突き進む人たちのふところに、
困惑顔で単身飛び込んでみたところ......。
プロローグ
ソア・テンプラー 宇宙人を殺した男
JJ・マイケルズ 爛熟のポルノ業界の行き着く先は?
アイク・ターナー 起死回生なるか? ティナ・ターナーの元夫の最晩年
マイク・ケイン 究極の愛国主義を目指して
ヘイリー 誠意と偽りの狭間で――売春施設の日常
ジェリー・グルードル 気のいい白人至上主義者
メロウ・T それは虚勢か現実か――ハードコア・ラッパーのライフスタイル
オスコディ カルト集団ヘブンズゲイトの生き残り
マーシャル・シルバー 億万長者になる方法、教えます
エイプリル、ラムとリンクス 母はナチスの信奉者――白人優位を歌う美少女デュオ
エピローグ
訳者あとがき 村井理子
解説――多かれ少なかれ変てこな人々 村上春樹