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2016/04/01「第5回室生犀星文学賞」受賞作決定

 第5回室生犀星文学賞(読売新聞北陸支社主催、金城学園共催)が3月17日、埼玉県所沢市、無職山路時生(本名・山田修治)さん(66)の小説「稲荷道」に決まりました。
 同賞は金沢市生まれの犀星の没後50年を記念して2011年度に創設され、未発表の短編小説が対象。国内外から546編の応募があり、選考委員の加賀乙彦さんから「読んでいると自然に懐かしい景色が見えてくる」などと評価された山路さんの作品が選ばれました。
 受賞作は、小学校で仲間はずれにされている孤独な少女が、大好きな隣家の老女の死や両親の激しいけんかなどに直面する中、幽霊の少年との交流を通じて安らぎの場所にたどりつく物語。金沢弁で進む会話が印象的で、山路さんは同市出身の妻に方言を教えてもらい、執筆しました。
 3月26日には同市の雨宝院で表彰式が行われました。正賞は九谷焼の文鎮、副賞は50万円。山路さんは「この賞を一生の宝、一生の励みにしたい」と話しています。