チーム堂場の舞台裏

再び堂場先生を囲んで

ようやく春らしい暖かさが戻ってきた某月某日、銀座で堂場先生を囲む小さな会合が開かれました。

集まったのは、新聞社・通信社の文芸担当記者の面々と、「チーム堂場」の数名。
デビュー9年目にして単行本9冊を刊行、中公文庫だけでも累計200万部突破と、まさに「脂の乗り切った」お仕事ぶりの堂場先生ですが、文壇関係のパーティ等にはほとんど出席されないため、百戦錬磨の文芸記者たちにとってもどこか謎めいた存在だったよう。「一度じっくり話を伺ってみたい」という要望にお応えして、この夜の会食となったのです。
かなりの方が初対面とあって、まずは名刺交換から始まった会も、先生の気さくな話術に助けられ、最初のグラスが空になる頃にはすっかり打ち解けた雰囲気に。

「朝は出勤前の喫茶店で1時間、昼休みに20分など、時間を見つけてとにかく書く」「ある逸話の途中で筆を置いておくと、細切れの時間でもスムーズに作品世界に戻っていける」など、超多忙な中での執筆法から、好きな作家・作品まで(海外ミステリーはもちろん、SFもかなりの通とお見受けしました)、「作家・堂場瞬一」を形作るもの、の一端に触れた一夜でした。(T)

チーム堂場 -2010/04/30-

失踪課シリーズができるまで その4

こんにちは。東京は4月とは思えないほど寒い日があります。寒暖の差についていけていない編集担当その1です。「失踪課」シリーズのドラマ放送も始まり、目が離せない毎日を送っています。

引き続き「失踪課シリーズができるまで」第4回です。
前回はカバーがどうやってできていくかについてお届けしました。今回は原稿がどうなっていくかについて書いていきます。
校正者さんの手元に行ったゲラは、さまざまな指摘を載せられて編集担当の手元に返ってきます。単純な誤植や言葉の間違え以外にも、文章が前後で矛盾していたり、時間的に無理なシチュエーションだったり、前作までと齟齬があったり......それらの指摘を一つ一つ整理して、堂場先生に伺うべきことをゲラにまとめてお送りします。
それを受け取った先生は、直すべきところ、直さなくてよいところ取捨選択して、時には文章を付け足したり削ったりして、返してくださいます。この作業を少なくとも2回やります。
その後、オペレーターさんに印刷用のデータにしてもらいます。最後は編集担当とFがそれぞれ確認をして、問題がなければ印刷所に渡して編集部の作業は終了します。

といった風に万全を期して、何度も確認をしているのですが、それでも間違いが残ってしまうことがあるのです。失踪課シリーズで言いますと、実はつい最近、読者の方からのご指摘で、『相剋』にルビの間違いと地の文で「秀治」と書くべきところが「秀」となっているということが発覚。訂正したところです。何度も確認してもまだ思いもかけないミスが残っていることがあります。今後は気をつけます!

写真は堂場先生が赤字を入れた『裂壊』の初校ゲラ。現在は再校中です。

次回の「できるまで」の更新はゴールデン・ウィーク明けになります。『裂壊』のデザインラフをお届けしたいなと思っております。

チーム堂場 -2010/04/22-

失踪課シリーズができるまで その3

こんにちは。少し時間が空いてしまいました。編集担当その1です。
「失踪課シリーズができるまで」第3回です。

まずは無事にタイトルが決まりました。
第5弾は『裂壊(れっかい) 警視庁失踪課・高城賢吾』。
いつもよりハードな内容になっていますので、それに合わせて強いタイトルを目指してみました。刊行は6月25日を予定してます。

前回は内容が固まったところまでお届けしました。
その後、原稿にルビを振る作業をして、校正者さん(内容に矛盾がないか、文章に間違いがないか、脱字や誤字はないかなどを確認してくれる人)の元にゲラを託しています。
一方で、デザイナーさんの元へもゲラを送ります。
「失踪課」シリーズのデザインを担当してくださっているのは松田行正さん。『雪虫』の文庫から、かれこれ6年のお付き合いになります。
事務所に伺って、さっそく打ち合わせに入ります。開口一番『裂壊』の感想が。「すごいですね~」「そうでしょう!」などという会話を交わしつつ、どんな写真を使うか、イメージのすり合わせをします。悩み、なかなか決まらないこともありますが、今回は割とすんなり決まりました。あとは松田さんにお任せし、一月後にラフが出てくるのを待つのみです。どんな風になるのか、お楽しみに!

写真は打ち合わせ中の松田さんと担当その1。左に移っているのはCDのコレクション。担当の背側には本棚が壁に沿って並んでいて、松田さんがデザインを担当された本がずらりと並んでいます。その量は圧巻の一言。ちゃんと堂場さんの本も並んでいます。(証拠写真を撮ってくれば良かったですね)。

次回は校正に回った原稿がどうなっていくのか、お届けしたいと思ってます。

チーム堂場 -2010/04/06-