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編集後記

<英語コンプレックスを克服するには>
 ワープロが普及し始めた1980年代半ば、通っていた高校にはまだ和文タイプライターがありました。ベテラン教師は「就職に有利だから授業で使い方を教えたこともあったけど、これからの時代はもう使わないだろうね」とさびしそうでした。技術が進めば英語の勉強も不要になるかと思いましたが、そうはならず、いまも苦手なままです。
 今月号の特集は「間違いだらけの英語学習」です。大学入試への英語民間試験導入や、小学校での英語教科化などの英語教育改革が目前に迫っています。鳥飼玖美子氏と齋藤孝氏の対談は「黒船以来の英語コンプレックスを克服する授業はこれだ!」、阿部公彦氏の論考は「ぺらぺら信仰がしゃべれない日本人を作る」。改革の深刻な問題点を指摘しつつ、本当に必要な英語学習は何かを考えます。
 もう一つの特集は、「GAFA規制の死角」です。津田大介氏と山本龍彦氏が「『プラットフォーマー帝国』に人文知で対抗せよ」と題して対談します。
 このところ、殺人事件にからんで犯罪者予備軍という言葉を聞きます。AIが進化し、AIによる人物評価が重視される社会になると、単なる偏見では済まなくなるかもしれません。米SF映画『マイノリティ・リポート』は、罪を犯す前に「未来殺人罪」で逮捕される時代を描きました。プラットフォーマーの権力に対抗するには、哲学や政治学など人文学が重要になる。津田、山本両氏の指摘は説得力があります。
 時代によって必要な学問も変わるのでしょう。大人が決めて、学ぶのは子供たち。変えるべきものと変えるべきでないものを見分ける賢さがあれば良いのですが。

編集長 穴井雄治

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