書籍情報

書籍詳細

荒海の槍騎兵6

C★NOVELS

荒海の槍騎兵6
運命の一撃

横山信義 著

機動部隊は開戦以来の連戦により、戦力の大半を失ってしまう。新司令長官小沢は、機動部隊を囮とし、米海軍空母部隊を戦場から引き離す作戦で賭に出る! シリーズ完結。

カバー:高荷義之
刊行日:2021/6/22
新書判/240ページ/定価:1100(10%税込)
ISBN978-412-501435-7


あらうみのそうきへい
うんめいのいちげき


立ち読みしてみる
この作品の冒頭20ページを無料でご覧いただけます。
オンライン立ち読みシステム!


コメント

 軽巡、駆逐艦といった中小型艦は、戦争では酷使される傾向にあります。
 特に戦争中盤以降に竣工した艦は、戦局が逼迫していた時期でもあり、すぐに過酷な状況に投じられました。
 阿賀野型の軽巡洋艦もその一つで、一番艦「阿賀野」はソロモンの攻防戦を戦った後、潜水艦の雷撃を受けて沈没、二番艦「能代」はマリアナ沖、レイテ沖の二大海戦に参加し、レイテ沖海戦で沈没、三番艦「矢矧」はマリアナ沖、レイテ沖の二大海戦を生き延びたものの、戦艦「大和」と共に沖縄への水上特攻作戦に参加し、戦没しています。
 いずれ劣らぬ、修羅のような生涯を送ったと言えるでしょう。
 それらの中にあり、四番艦の「酒勾」だけは、数奇な運命を辿りました。
 レイテ沖海戦後に竣工したため、実戦参加の機会はなく、終戦後は米軍に接収されて、戦艦「長門」と共に原爆実験艦に使用されたのです。
 本シリーズの阿賀野型軽巡は、古鷹型、青葉型に続く防空巡洋艦として建造された設定ですが、史実では悲運の軽巡となった「酒勾」にも見せ場を用意しました。
 原爆実験のためだけに生を受けた軽巡の無念を、フィクションの世界だけでも晴らせれば、と思った次第です。

〔横山信義/2021年6月〕

BOC
茅田砂胡 プロジェクト
A-KOE

メールマガジン登録

新刊情報、裏話など最新情報を
お届けします

メールマガジンの登録・解除はこちらから

フリーワード検索