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日中開戦8

C★NOVELS

日中開戦8
佐世保要塞

大石英司 著

〝解放軍の英傑〟汪文思大尉の活躍で士気が最高潮になる中国軍に対し、自衛隊は〝ガールズ・ワン〟を擁する戦車部隊が敵を待ち受ける。佐世保での最終決戦の行方は----!?

カバー:安田忠幸
刊行日:2015/11/25
新書判/240ページ/定価:本体900円(税別)
ISBN978-4-12-501352-7 C0293


にっちゅうかいせん8
させぼようさい


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コメント

 尖閣問題が揉めに揉めていた頃、アメリカが一番恐れていたことは、日中間の戦争にアメリカが巻き込まれることでした。その姿勢は実は今も一貫して変わっていません。アメリカにとって重要なことは、同盟国を守ることではなく、同盟国の戦争に巻き込まれることです。これはしかし、怒るべきことではありません。日本だって、アメリカが世界の裏側で戦争を起こすたびに、巻き込まれずに済む方法を常に模索してきました。
 他方、アジアに新たに生まれた火薬庫、南沙問題です。オバマ政権は明らかに対応を誤りました。せめて、工事の埋め立てが始まろうという時に、第7艦隊の空母機動部隊で脅しをかけておけば、中国が途中で工事を止める可能性はあったでしょう。
 ところが、オバマ政権の弱腰を、中国は埋め立て容認のシグナルと誤認して、とうとう工事を完成させてしまった。外交的な宥和姿勢が、逆に米中双方供に退くに退けない状況を作ってしまった事例です。

 尖閣問題で、アメリカを巻き込むなという姿勢を堅持し続けたその同じ人々が、こと南沙を巡っては、海上自衛隊のパトロールを強く要請している現実は、誠に身勝手な話ですが、それが国際政治のリアルというものです。国家はとことん利己的に動く。
 時たま、日本の政治家からも勇ましい声が聞こえ、海上自衛隊の幹部も、米側の要請に呼応するような発言を繰り返したりもしますが、防衛省も、海上自衛隊も、南沙を巡る問題には冷めていると言って良いでしょう。アメリカに対しては、工事が完成した今頃になって、ただ一隻の軍艦で脅しを掛けるに留め、何を今更、という感じです。
 インド洋での海賊対処や尖閣での警戒にも〈こっそりと〉当たる海上自衛隊に余力はなく、海上自衛隊は、制空権の無い海域での作戦行動はしません。
 インド洋では、海賊は飛行機など持っていないから、護衛艦と哨戒機だけで任務が達成できたのです。海南島から飛んできた足の短い戦闘機が、今や南沙の至る所に着陸できる状況下では、海自が単独で作戦行動することは不可能です。そしてそこに、米空母は滅多にいない。

 このシリーズを始めてからも、日中間では多くの問題が発生しました。小笠原に中国漁船団が大挙して押しかけたことを、皆さんの内どれだけがご記憶でしょうか。中国は着々と手を打ってくるが、われわれはあまりにも無力です。それをせめて外交力でカバーするだけの知恵が、われわれにあればと思います。

(20151109)

〔大石英司/2015年12月〕

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