書籍情報

書籍詳細

日中開戦6

C★NOVELS

日中開戦6
核の脅し

大石英司 著

地元の《義勇兵》の活躍で、九州に上陸した中国兵は追いつめられ孤立する。しかし、ここで北京指導部の切ってきたカード「核兵器の使用」が、日本政府の判断を難しくして----!

カバー:安田忠幸
刊行日:2015/6/25
新書判/232ページ/定価:本体900円(税別)
ISBN978-4-12-501342-8 C0293


にっちゅうかいせん6
かくのおどし


立ち読みしてみる
この作品の冒頭20ページを無料でご覧いただけます。
オンライン立ち読みシステム!


コメント

 南シナ海を巡る状況が日本の安全保障の肝となるだろう、とここで書いたのは、つい春先のことでした。日本の政治はまだ安保法制を巡って国会で険しいやりとりが続いていますが、南沙の現状は、既成事実を完成させようと急ぐ中国の前に、全く無力な状況が続いています。
 アメリカは、南沙で進行している状況にあまりにも無力です。これまでやったことと言えば、LCSの沿海域戦闘艦を一隻出しての示威行動、P-8哨戒機にCNNの取材クルーを乗せての、「米軍は仕事してます!」のアリバイ作りのみ。
 海軍や国防総省関係者の警告や発言はその後も続いていますが、肝心のオバマ政権が、中国に対して、強い警告を発したことは一度もありません。もちろん、行動を伴わない警告に価値はない。

 では、この問題に解決策はあるのか? オバマ政権は動かない。おそらく、オバマ政権の次の大統領も、中国との直接対峙は望まないでしょう。今の米中関係は、銀行と借り手の関係に似ています。米ソ関係は、超大国のせめぎ合いであっても、経済的には、せいぜいマイホームのローンを組む程度の経済力しか無かったソヴィエトと大銀行の関係でした。銀行は、そのローンが焦げ付いても別に痛くも無かったからソヴィエトという経済弱者を叩き潰せた。でも中国は違います。言ってみれば、その銀行から最も多額の借金をしている超大口顧客です。その顧客への融資が焦げ付くということは、銀行もろとも倒れるということです。ウォールで最大の資金源となった中国とことを構えようものなら、アメリカ経済も一緒に倒れることになる。

 アメリカにとって、最良の選択は、南沙での出来事は見なかったことにすることです。中国が作った既成事実を受け入れることです。それは、予算減が続くアメリカ軍の利益にも実は合致します。南沙での中国の横暴を理由に、海軍も空軍も海兵隊すら、予算増を訴えられるから。
 中国がやっていることはけしからんからと、アメリカの尻馬に乗って護衛艦隊を出しても、アメリカはいざとなれば、梯子を外してくる可能性が高いという覚悟を持たねばなりません。

〔大石英司/2015年6月〕

BOC
茅田砂胡 プロジェクト
C★NOVELS30周年&C★NOVELSファンタジア20周年 特別企画本[茅田砂胡 全仕事1993-2013]特設サイト
A-KOE

メールマガジン登録

新刊情報、裏話など最新情報を
お届けします

メールマガジンの登録・解除はこちらから

モバイルサイト

ケータイからも各コンテンツが閲覧できます!

QRコードを読み取っていただくとモバイルサイトにアクセスできます!

QRコードが読み取れない方は、下記アドレスを入力して下さい。
http://www.chuko.co.jp/c-novels/m/

フリーワード検索

中公eブックス

Twitter

読書メーター