C★NOVELS
MO作戦完遂の戦果を上げた日本軍。これを受け山本五十六はMI作戦中止を決定。標的をガダルカナルとソロモン諸島に変更するが......
カバー:高荷義之
刊行日:2019/10/17
新書判/256ページ/定価:本体980円(税別)
ISBN978-412-501404-3
旧日本海軍は、水上機王国でした。
零式水上偵察機、零式観測機、二式水上戦闘機、水上戦闘機「強風」など、数多くの
機体が開発され、偵察、対潜哨戒、弾着観測、泊地の防空と、多種多様な任務に使用さ
れています。
本来、空戦には不向きなはずの水上機が、防空戦闘にまで使用された裏には、日本軍
の設営能力の貧弱さがありました。
当時の日本の土木工事は人力を頼りとしていたため、占領地に飛行場を建設するのに
多大な時間がかかり、その間、防空は滑走路の要らない水上機に頼らざるを得なかった
のです。
「必要は発明の母」と言いますが、水上戦闘機は、そのような切ない「必要性」が「母
」となって、生み出された機体でした。
〔横山信義/2019年9月〕